2015『わっしょ』

2月。極寒の深夜。ふんどし一丁、裸一貫の漢たちは " わっしょ わっしょ " と掛け声を重ね、本堂へ集まる。
時は満ち、明かりは消え、漢たちは両の腕を天へと伸ばす。

この手に掴む 福の神を』という冒頭のセリフはこの情景をイメージした時、自然と生まれました。

本堂の御福窓から、裸の男衆の頭上に香を焚きしめられた宝木(しんぎ)と呼ばれる木の棒が投下される。
その宝木を掴み、仁王門を駆け抜けた者に一年の福が授けられる。
そのルール無用の奇祭は日本三大奇祭 西大寺会陽(さいだいじえよう)と呼ばれ、はだか祭りと称されています。

奇祭の張り詰めた空気。
漢衆の無事を祈り、鼓舞するために会陽太鼓を打つ女の姿。
宝木を奪い合う漢たち。
争奪戦を制し、福男となった勇敢な漢。
なによりこの、私たち蓮雫の地元岡山で数百年続く伝統ある奇祭の誇りを私たちらしく力強く表現したい。
そして岡山を、蓮雫をもっともっと様々な方に知っていただければ!!

そんな想いから2015年度演舞、わっしょは生まれました。

また、福男になると自らが福を授かるばかりでなく、出会う人出会う人に幸福をもたらす存在ともされています。
演舞ラストでの『この幸福をあなたと共に』というセリフはこのことを表現していると同時に、
蓮雫を通して出会った様々な事柄、人、物と幸福を分かち合いたい。

福を配れる存在でありたい。

そんな想いが込められています。


衣装について


メイクについて


大道具について